ハリネズミのパリコが、2020年3月22日に亡くなりました。
享年4才8ヶ月。
死因は、子宮か卵巣の悪性腫瘍と思われます。
「もうダメかも」という状態になってから、2週間くらい、よく頑張りました!
1匹目のハリコが5才2ヶ月で旅立ってから、まだ1年もたっていません。
たかが5.6年の期間でしたが、家族そろって2匹の最期を看取り、火葬して供養することができて、ホッとしている部分もあります。
2匹のハリネズミ飼いだった我が家。
避けては通れない病気や老いや死に直面するたびに、
・手術が必要って言われたらどうする?
・投薬はどこまで必要?
・延命処置的なことはする?
・動物病院との上手な付き合い方は?
ということを考えてきました。
この記事では、2匹のハリネズミ飼いとしての我が家の体験から、思ったことを書きたいと思います。
特に、動物病院との付き合い方について。
いろんな考え方があるので、ほんの一例として参考にしていただけたら幸いです。
ハリネズミの手術、する?しない?
ハリネズミって、腫瘍を発症する子がとても多いということは動物病院の先生からも聞いていました。
特に3年目を過ぎたメスは、子宮疾患に要注意・・と。
我が家は、メス2匹でしたが、結局、2匹とも子宮に腫瘍を発症したので、発症率100%(涙)
問題は、
「子宮を摘出すれば完治する可能性はありますよ」
と言われた時、摘出手術に踏み切るかどうか。
判断するのは、病院の先生じゃなく、ハリネズミでもなく^^;、飼い主なのです!
他の臓器と違い、子宮の摘出手術は避妊でも一般的なようですけど、それでもあの小さな体にメスを入れることに抵抗がある飼い主も多いのではないでしょうか。
手術費用が高額になるという事情もあるはずです。
でも、飼い主になった以上は、腫瘍ができた時、
小さな身体にメスを入れるかどうか、事前に考えておくべきです。
我が家の場合、1匹目のハリコが3才になってすぐ、子宮摘出手術に踏み切りました。
ある時突然血尿っぽいものが出て、膀胱炎の薬を飲むも止まらず、子宮疾患の疑いが濃厚となり。
この時、病院の先生に、手術を勧められたわけではありません。
麻酔から覚めずに死んでしまう危険性もお聞きし、手術するしないの判断は飼い主に委ねられました。
まだ3才だったことと、他に症状はなく元気で、そのまま出血が続くと弱っていくだけだったという理由で、我が家は迷わず摘出手術をお願いしました。
2匹目のパリコは、4才3ヶ月くらいの時にお腹が膨れて病院に駆け込むと、ほぼ間違いなく悪性腫瘍による腹水が溜まっている状態、との診断。
4才過ぎという高齢で全身弱っていたのと、おそらく癌は広がっているだろうから・・という理由で、手術は考えず、腹水が溜まったら抜いてラクにしてあげつつ、寿命を全うさせましょう、という選択を。
ハリネズミという、小さくて寿命の短い動物の、手術するしない問題。
飼い主だったら、いざその時にまごまごしないよう、考えておきましょう。
投薬はどこまで必要?
ハリネズミの様子がおかしかったり、病気になった時、
どれだけ薬を飲ませるか?
という問題も、実は悩ましいです。
かかりつけの先生も、
「副作用のない薬なんてありませんから」
とおっしゃってました。
投薬についての方針も、先生ときちんと話し合っておくことをおすすめします。
基本的に、先生が、絶対に必要なお薬は処方してくれます。
例えば、パリコがお腹に針を刺して腹水を抜いた時は、お腹の傷からの感染を防ぐために抗生物質を処方されました。
でも、亡くなる1ヶ月前に、事情があって別の先生のお世話になったのですが、すごくたくさんの種類の薬を調合してくださったんです。
かなり高齢で、もう治る見込みはないとおっしゃりながら、気休め的に、抗がん剤とか。
もうちょっと詳しく、薬の内容と、絶対に飲んだ方がいいものなのかどうか、聞いておけばよかったな、と、今は思います。
嫌がるパリコに注射器で無理やり流し込んだりもしていたので・・
あれ、必要だったかな・・と、今は思うわけです。
最期の延命処置はどうする?
最期、もうダメかも・・という状態になった時、
病院に連れて行って何らかの延命処置的なことをしてもらうか、それとも、家で静かに看取るか。
これも、飼い主が判断することなので、考えておきましょう。
病院に連れて行って処置をしてもらうことで、あと1ヶ月長生きする可能性だってあるわけです。
最期、瀕死のハリネズミちゃんを抱きかかえて病院に駆け込む飼い主さんは、きっとそんな可能性を自分の判断で無くしたくないのかなと思います。
大事な家族の一員ですから、少しでも長く生きて欲しい気持ちですよね。
我が家の場合、2匹とも、自宅で看取りました。
少しずつ弱っていくハリコとパリコを、毎日注意深く観察し、
少しずつ食べれなくなり、少しずつ動けなくなり、心臓だけが動いている状態を経て、
最期はその心臓が動かなくなる姿を、静かに家族で見守り、看取りました。
そんな最期の瞬間に、バタバタと車に乗せて病院に向かったりして負担をかけたくなかったんです。
闘病しながらも充分に長生きしたので、もう寿命は受け入れます・・
そんな気持ちでした。
最期の時のことなんて考えたくはないものですけど、これも飼い主の責任の一つだと思います。
動物病院との上手な付き合い方は?
ハリネズミは、病気になりやすい動物だそうです。
獣医病理学者の先生がこのようにおっしゃってます。
数年前のハリネズミブームで飼い始めたハリネズミが中高齢に差し掛かっているのか、
最近では腫瘍(がん)になるハリネズミが増えています。理由は分かりませんが、もともと腫瘍になりやすい動物でもあるようです。
ハリネズミでは、いろいろな臓器に腫瘍(がん)がみられます。
皮膚、皮下、口の中、眼のほか、内臓の様々な臓器に腫瘍を経験します。
さらに、それぞれ別個の腫瘍が複数の臓器に発生することもあります。
ハリネズミを飼われている、またはこれから飼育される方は、異常がなくても
定期的に健康診断をかねて動物病院を受診されることをおすすめします。1歳未満の若いハリネズミも腫瘍になることがあります。
また、頻繁に触れるべきではありませんが、腫瘍を早期に見つけるため、たまには
体を触れてみて、しこりや異常がないか確認してみるのもいいかもしれません。
ハリネズミを飼うからには、エキゾチックアニマルを診てくれる動物病院を事前に探し、定期的にお世話になるべきなのでしょう。
その点、我が家は、2匹も飼っていたのに、風邪とか出血とか何かあった時だけ慌てて駆け込む、よろしくない飼い主でした。
おかげで、パリコが亡くなる1ヶ月前、大好きで頼りになるかかりつけの先生は海外出張中で診てもらうことができず、急遽、別の病院を探して腹水を抜く処置をしてもらうことになりました。
図らずも2人の先生にお世話になって、
治療方針や、病院の施設、検査機器、本当に様々なんだな、
と知ることになったのですけど^^;
パリコは、かかりつけの先生に「悪性腫瘍であることは間違いない」という診断は受けていましたが、どこに腫瘍があるのかはレントゲンと触診だけでは判明せず・・
でも、最期、別の病院で超音波でお腹を診てもらったら、3センチ大の大きな腫瘍が左右対称に二つあることが分かり、、
「おそらく、原型をとどめてはいないけど、子宮か卵巣でしょう」と判明。
とにかく、飼い主のあなたが、何でも相談できる信頼できる先生を探し、定期的に健診を受けましょう。
人間と一緒で、早期発見・早期治療が大事なんです。
費用は、かかります。
手術なんて、めちゃ高いです。
でも、これはもう、ペットを飼う上での必要経費です。
まとめ
ハリネズミの寿命は3年前後で、腫瘍ができやすい動物です。
飼い主として、手術が必要と言われた時のことや、
考えたくはないけど、最期の看取りをどうするか、しっかりと考えておきましょう。
ハリネズミの病気も、人間と同様、早期発見が大事!
かかりつけの病院で定期的に診てもらうようにしましょう!